中国の民主化 2014 5 6
あれは、昨年のことだったと思います。
昼食に立ち寄った北京料理店の出来事でした。
メニューを見る前に、ふと見上げると、
清明上河図の複製画がありました。
それにしても、うるさい。
となりのテーブルでは、中国人二人が、
口から泡を飛ばすように議論しているのです。
「口角泡を飛ばす」という「ことわざ」があります。
清明上河図をしばらく眺めていると、
注文を取りに来る様子だったので、
あわててメニューを開くと、
私が好きなレタス・チャーハンがありました。
相変わらず、うるさいのですが、気になりました。
私の目は清明上河図に、
私の耳に中国人の議論に集中しました。
もちろん、私は、現代中国語を知りませんが、
あまりにも白熱した議論が聞こえてくるので、
思わず聞き耳を立てるようになりました。
中国人は、口から泡を飛ばしていても、
けんかをしているわけではなく、
相手の主張を聞きながらも、
自分の主張を根気よく説明している様子でした。
その時、思ったのは、
世界で最も民主主義が似合うのは、中国人だろうということです。
日本では、あまり議論することなく、
その時の雰囲気で、物事が決まっていくことが多いですが、
中国人は、お互いに納得するまで、
徹底的に議論をする傾向があります。
このような傾向や特性は、民主主義には最適です。
民主主義は、議論から始まる。
中国に民主化を主張するのは、
もはや世界で私一人になってしまった観があります。
アメリカは、中国のご機嫌取りに終始しています。
今のアメリカは、中国の機嫌を取って、
中国から仕事をもらうことでしょうか。
これは、「覇権の終わり」を感じさせます。
隷従への道 2013 12 31
書名 Newsweek ニューズウィーク日本版 2013 12 24
今日は、「オバマの対中政策は迷走中」という記事の中から、
気になる点を引用しましょう。
「中国の機嫌を取るライス補佐官」
なぜ、ワシントンの対中姿勢とアジア政策は、
ちぐはぐなのか。
理由は、いろいろ考えられるが、
最も説得力があるのは、
2期目のオバマ政権における人材とリーダーシップの欠如だ。
ドニロンに代わって、
国家安全保障問題担当の大統領補佐官に就任した、
スーザン・ライスは、アフリカと平和維持が専門だ。
(中略)
ライスは、東シナ海に言及した時も、
「尖閣諸島」には、まったく触れないなど、
中国のご機嫌取り的な発言が目立った。
これは、彼女の前任者や、
国務省や国防総省の専門家の姿勢とは、
明らかに異なる。
(引用、以上)
確かに、軍事力では、優勢ですが、
精神的には、アメリカは、中国の属国になりつつあります。
私は、2013年3月10日に、
「共和党の不満」という文章の中で、
「オバマ政権は、親中政権である」と指摘しています。
だからこそ、日本が、対中国の問題で、
アメリカを当てにするのは、大きな間違いです。
日本が、オバマ政権に対して、
「中国問題で困っている」と言っても、
親中政権であるオバマ政権は、当惑するだけです。